防風通聖散の副作用まとめ。頭痛や動悸・胃もたれになる?

防風通聖散とは、「お腹の脂肪を落とす漢方薬」のこと。
18種類の生薬によって代謝が促進され、余分な水分を排出する働きがあります。
そのため、肥満症に見られやすい症状(便秘・肩こり・むくみなど)への効果が期待できるのでしょう。しかし副作用も報告されていますので使用の際は注意も必要です。

 

胃の不快感・吐き気

まず、胃の不快感や吐き気になります。これらは消化器系の不調で、他にも腹痛や下痢、悪心といった副作用を引き起こすこともあるでしょう。なぜ位の不快感や吐き気を引き起こすのかというと、漢方ならではの考え方が関係して居ます。
漢方は、体温が高く暑がりな「陽」の人と体温が低く寒がりな「陰」の人に分類されます。
一見すると陽のほうが良いように思われがちですが、風邪を引くと体温が上がるので一概に陽が良いと断定することはできません。
またがっちり体型や便秘傾向の人は「実」になり、痩せ型で下痢傾向の人は「虚」に分類されます。

 

「陽」「実」から「陰」「虚」にするのが防風通聖散です。
そのため、もともと陰・虚の人が摂ると胃の不快感や吐き気といった副作用を引き起こしてしまうのでしょう。

 

腹痛

腹痛も、消化器系です。便秘を解消してくれる防風通聖散が、なぜ腹痛を引き起こしてしまうのか…。
根本的な原因は先ほど述べましたが、それ以外の原因に「生薬」が挙げられます。

 

防風通聖散には、18種類の生薬が入っていることはすでにご存知でしょう。その生薬の中に、「芍薬(しゃくやく)」と呼ばれる排便を促すものが含まれています。
その効果は非常に強く、人によっては腹痛や下痢を引き起こしてしまうのでしょう。

 

芍薬は、ボタン科シャクヤク根を乾燥したもので、血液循環を改善することができます。
そのため冷え性や婦人科系の改善にはとても優れているでしょう。また、芍薬は「コロコロした便」「細い便」に効果があります。
同じ便秘でも、軟便やなかなか出ない場合はマイナスに働くことがありますので注意してください。

 

むくみ

むくみを解消するといわれているにもかかわらず、副作用でも「むくみ」がある原因は、持病が関係しています。
もともと、防風通聖散には余分な水分を排出する効果がありますから、前述したとおり飲むことでむくみにくくなるはずです。
それにもかかわらずむくんでしまうのは、心臓病や高血圧症などが関係して居る場合があります。
防風通聖散は交感神経に作用するため、もし持病を抱えている場合は一度医師に相談してください。

 

「むくみ解消に効くと聞いていたので飲んでみましたが、逆効果でした。
医師に相談したところ、持病によるむくみには効かないとのこと。持病を抱えている方は注意してください」

 

血圧の上昇

先にも述べたように、防風通聖散は「交感神経に作用」します。そのため、通常むくみや高血圧、肥満に伴う動悸などを改善する効果がありますが、反面、含まれている生薬で副作用を引き起こしてしまう恐れがあるといわれています。
特に、高血圧症や心臓病です。ですから、持病を抱えている人は自己判断で飲むのではなく、必ず事前にかかりつけ医に相談する必要があります。

 

「防風通聖散で血圧が上がりました。調べてみると、マオウ・カンゾウなどの生薬が関係しているようです。
もともと血圧が高めだったのも関係して居ると思いますが、生薬による発汗作用も大きかったようです」

 

軟便、下痢

防風通聖散を飲んで軟便下痢になる人も報告されています。便秘が解消する漢方でありながらこのような副作用が出るのは少々不安ですが、原因はやはり生薬にあります。防風通聖散には防風・黄ごん・大黄・芒硝・麻黄などの18種類の生薬が含まれていることはご存知でしょう。このなかで、お腹を緩くする生薬が含まれているため、軟便や下痢といった症状が出てしまうのです。

 

芍薬が腹痛の原因になると説明しましたが、大黄・芒硝も軟便や下痢の原因になる生薬といわれています。大黄は、下剤作用や消炎作用があるため、胃腸が弱い人や腸内細菌が多い人は要注意。芒硝は、便を柔らかくする働きがあるため、硬い便を排出しやすくする効果があります。どちらも、効果が高まりすぎることで副作用を引き起こしてしまうでしょう。

 

発汗過多

防風通聖散は脂肪燃焼を促進させ、代謝を高める効果があります。
含まれている生薬に発汗作用のあるものもあるため、効果が高まりすぎると「発汗過多」として現れるでしょう。もともと、肥満症の改善として用いられることが多いため、どうしてもこのような副作用が出てしまうのです。
すぐに治まる場合は問題ありませんが、動悸や全身脱力感などが現れた場合は使用をストップしたほうが良いでしょう。特に、発汗傾向が著しい方は副作用が出やすいといわれていますので注意してください。

 

動悸

副作用は軽度であれば問題ありませんが、血圧の上昇や動悸などのように重度の症状が出た場合は、ただちに使用をストップする必要があります。特に高血圧症の方は、この症状が出やすいといわれています。「高血圧にも効く」といわれていますが、生薬によって血圧が上昇してしまうことを考えるとむやみに飲むのは良くないのかもしれません。
また過度に太っている方、いわゆる肥満症も動悸を引き起こす恐れがあるといわれていますから、事前に医師に相談することをおすすめします。

 

ただ、高血圧や肥満に伴う動悸を改善する効果もあるため、一概にすべての人にこのような副作用が出るわけではありません。

 

イライラ感

イライラ感は、自律神経系の副作用になります。防風通聖散の副作用はいくつかの種類に分けられており、もっとも多いのが「消化器系」。腹痛や下痢をする人が多いといわれています。その他、過敏症や泌尿器などの副作用を起こす場合もあります。
特に、体力がない人や痩せ型の人、いわゆる「陰」「虚」が強い人は防風通聖散を飲むことでイライラ感や動悸といった副作用を起こしやすいといわれています。というのも、何度も述べているように「陽」「実」を「陰」「虚」へ変える効果があるからです。もともと陰・虚の人が飲んでしまうと、効果が出すぎてしまいこのような副作用を引き起こしてしまうのでしょう。ですから、もし飲みはじめてイライラすることが増えたという方は、一度使用をストップすることをおすすめします。

 

肝機能の症状

最後に、「肝機能の症状」です。さまざまな副作用が起こるといわれている防風通聖散ですが、生薬との相性や自身の状態(陽・実or陰・虚)によっては肝機能の症状を低下させます。分かりやすいのが「黄疸」です。ただ肝機能の症状の場合、自己判断できません。
なぜなら、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状が悪化していても自覚症状が出にくいからです。黄疸(白目が黄色)も血液検査で出ることが多いので、防風通聖散を飲みはじめて倦怠感やかゆみ、褐色などの症状を感じたら一度検査を受けることをおすすめします。

 

「飲みはじめてから血液検査で引っ掛かることが増えました。調べてみると肝機能の症状が出るとあったので、防風通聖散によるものだと思います。黄疸が出て大変でした」

 

まとめ

脂肪を燃焼し、高血圧や肥満によるむくみ・動悸などを改善してくれる「防風通聖散」。
ダイエットをしている人や、便秘で悩んでいる人にとってとても強い味方ですが、場合によっては副作用が出る恐れがあります。
特に腹痛や下痢は防風通聖散でもっとも多い副作用。もし飲みはじめて一向に症状が良くならない場合は、ただちに使用をストップして医師に相談しましょう。